日本の救急医療における課題

まだまだ発展途上であるというのが、日本の救急医療の現状です。
確かに諸外国に比べると、救急車が現場に到着をするスピードも早く、病院同士の連絡も気軽にできるようにはなっています。さらにいえば、救命救急センターで働く医師や看護師などのスタッフの質も高いレベルにあります。
しかしそれでもなお、問題は山積しているといわざるを得ません。

救急車については、いたずらや軽い症状によって呼び出されることがあるのが問題視されています。こうした無駄な出動が多くなっているせいで、一向に現場まで到着するスピードが早くならないのです。
外国の中には、救急車を呼ぶことが有料になっているところもあります。日本では完全に無料で使えるので、タクシー代わりに救急車を呼ぶ人までいます。日本でも、外国のように何らかの対策が必要かもしれません。

さらに日本では、ヘリコプターが使いづらいという点も問題視されています。
都市部においてはヘリポートがそれほど多く存在していないため、医療ヘリの使い勝手が悪くなっています。アメリカや中国のように土地が広ければ、どこにでもヘリを着陸させることができますが、平野部が限られている日本では医療ヘリの活躍はしにくくなっているのが現状です。ヘリに変わる迅速な輸送手段を開発しなければならないのかもしれません。

他にも輸血の量が不足しがちな点や、医療スタッフの人員不足の問題など、解決しなければならない課題は山のように残っています。